カウンセリングについて
カウンセリングについて
１．カウンセリングとは
カウンセリングとは、主に言葉を使い、カウンセラーとの対話を通して、クライエントさんの行動変化を試みるものです。ここでいう行動の変化には「なおる」「そだつ」の2種類があり、一方にクライエントさんが困っていることや悩んでいる問題の解決や改善を目指していく側面（心理治療的側面）、もう一方には自分の生き方を見直して、より一層の人間的成長を目指す側面（開発的カウンセリングの側面）があります。
２．カウンセリングの効果
「話しをするだけで、長年悩んできた問題が解決するの？」
「自分の問題だから、他人に話しても何も変わらない」
とカウンセリングに疑問を持つ方もいらっしゃるかもしれません。そこでカウンセリングにはどのような効果があるかについて説明します。
①話すとすっきりする。
②自分の悩みや問題を整理しやすくなる。
③自分の悩みや問題を違った視点から考えることができる。
④自分の悩みや問題から逃げずに向きあうことができる。
⑤自分に自信がつく。
３．カウンセリングの種類
一言に「カウンセリング」といっても、実際には様々なやり方で行われています。ここではカウンセリングを種類別に解説していきます。
①カウンセリングの方法
カウンセリングの方法は、世界で100種類以上あるといわれています。その中で実際に日本でさかんに行われている方法としては、「精神分析」「認知行動療法」「来談者中心療法」「プレイセラピー（遊戯療法）」などがあります。当相談室では、「一般カウンセリング」「精神分析」「プレイセラピー（遊戯療法）」を受けることができます。
●一般カウンセリング
当相談室が提供する「一般カウンセリング」では、主にクライエントさんが悩んでいること、困っていることについて話し合っていきます。まずは悩みや困りごとについて詳しく話していただき、その原因について一緒に検討していきます。そして問題の原因をしっかりと検討した後、これからどのように行動すればよいのかという、悩みや困りごとについての対応について話し合っていきます。
当相談室が提供する「一般カウンセリング」は、悩みや困っていることをできるだけ早急に、効率的に解決したいと思われる方にお勧めです。また「一般カウンセリング」は基本的に1回ごとのご契約になりますので、クライエントさんの好きな時に、好きな方法で（対面・オンライン・電話）、気軽にご利用いただけます。また悩みや困りごとの相談だけではなく、ただ話しを聞いてほしい、話してすっきりしたいという方もぜひご利用下さい
●精神分析
「精神分析」とは、専門的に確立されたカウンセリング方法の１つであり、数あるカウンセリング技法の源流となる方法でもあります。他のカウンセリング方法と精神分析の大きな違いは、こころの無意識を扱うということです。精神分析ではこころの問題の多くは、この無意識のこころの世界が大きく影響していると考えており、こころの問題を解決していくためには、無意識の領域について理解していくことが必要であり、それを援助する関わりが「精神分析」という方法です。
自分の人生やこころの問題について、根本的に解決していきたい、真剣に向き合っていきたいと考えるクライエントさんに自信をもってお勧めできる方法です。また「心理職・カウンセラー向け」「子育て・介護・対人援助職向け」メニューの「教育分析」は、支援者自身が「精神分析」を受けることをいいます。
●プレイセラピー（遊戯療法）
「プレイセラピー」とは、言葉を使って自分のこころを表現することが困難な子どもたちに、自由に遊んでもらうことで、こころの問題の理解や解決を目指す方法です。子どもにとっての「遊び」は、大人が言語を使って自己表現するのと同様に、自分のこころを表現するものであると考えられています。
カウンセリングの中で、大人が自分の気持ちや考えを話すことですっきりする効果（カタルシス効果と呼びます）があるのと同じで、子どもも自由に遊ばせるだけで、こころのもやもやがすっきりします。さらに当相談室で提供する「プレイセラピー」は、ただ遊ばせるだけではなく、その遊びの内容や表現方法から、現在の子どものこころについて理解し、その理解について子どもたちと話し合うことで、こころの問題の本質的な解決や緩和を目指します。
②カウンセリングの対象者
当相談室のカウンセリングは、こころに関する悩みや苦しみ、困りごとをもつ方ならどなたでもご利用いただけます。ここではカウンセリングをご利用いただける方について、詳しく解説します。
●本人向けカウンセリング
これは自分自身がこころに関する悩みや苦しみ、困りごとを抱えている方にご利用いただけます。また現在特に悩みはないけれど、自分自身の人生をよりよくしていきたい、もっと自分のこころについて知りたいという方もご利用いただけます
●子ども向けカウンセリング
当相談室では、言葉がある程度理解できるようになる幼児から、カウンセリングをご利用いただけます。子どもさんのこころに関する問題の見立てから、問題の解決・緩和までを支援いたします。
現在子どものこころの問題については、小児科や心療内科などの医学的アプローチ、学校内の特別支援学級や発達障害児の施設における「療育」などの教育的アプローチが提供されることがほとんどですが、スクールカウンセラーの経験から、こころの問題を抱える多くの子どもが、カウンセリングのような心理学的アプローチが必要としていることを実感しています。
特に対人関係や感情のコントロールの問題、不登校など、医学的アプローチや教育的アプローチだけでは十分に問題解決が得られていない場合には、一度カウンセリングを受けてみられることをお勧めします。
●家族向けカウンセリング
家族向けカウンセリングとは、クライエントさんの家族について悩みや困りごとがある場合にご利用いただけます。例えば、「家族がこころの問題を抱えていて、どのように対応したらいいのか分からない」「家族の仲が悪い」「家族から虐待を受けている」など、家族に関する問題について自由にお話しください。
その上で現在起きている問題についての見立てや、今後の対応についてお話しさせたいただきます。なおこころの問題を抱える本人さんがカウンセリングを受けることに納得されていない場合は、ご家族の方だけでのご相談も可能です。ご家族内の問題解決に向けて一緒に考えさせていただきます。
●カップル向けカウンセリング
当相談室では、現在交際されているカップルや結婚されているご夫婦結婚されている夫婦についての悩みや苦しみ、困りごとについてご相談いただけます。「別れたいと思っているが、本当にそれでいいのか迷っている」「パートナーに浮気をされてしまったが、その後どのように関係を修復すればよいのか分からない」「二人で話し合っても、喧嘩になるだけで、何の進展もない」など、パートナーに関する問題について自由にお話しください。
カップルカウンセリングのスタイルとして、カップル二人とカウンセラーという3人でお話するスタイル、カップルそれぞれとカウンセラーが個別にお会いしてお話しするスタイルなど、クライエントさんのご要望に応じて、自由にご利用いただけます。特に希望がない場合は、まず3人でお話しして、その後カップル双方と個別にお話しをお聴きするというスタイルをおすすめしています。
●企業向けカウンセリング
当相談室では、企業内で起きる様々な悩みや困りごとについてご相談いただけます。従業員の方のこころの問題、上司や部下との関係、会社や部署全体の雰囲気が悪いなど、企業内で起きるこころの問題について自由にお話しください。
その上で現在起きている問題についての見立てや、今後の対応についてお話しさせたいただきます。場合によっては、こころの問題を抱える従業員の方へのカウンセリングや、メンタルヘルスに関する研修などもご提案させていだきます。